モギセンという名前についての話です。
サービス名としては、少し不思議な響きかもしれません。
「模擬戦」をカタカナにしただけ、と言えばその通りなのですが、個人的には、この名前にはかなり強い思い入れがあります。
少し昔の話から始めます。
子どものころ、私はドラゴンボールが好きでした。
もちろん、強い敵が出てきたり、派手な技が飛び交ったりするところも好きでした。ただ、それ以上に心惹かれていたのは、「修行して強くなる」という世界観でした。
最初から強いわけではない。
負けることもある。
でも、修行をして、少しずつできることが増えていく。
昨日まで勝てなかった相手に、いつか勝てるようになる。
子ども心に、それはとてもまっすぐで、気持ちのよい世界に見えました。
考えてみると、これは漫画の中だけの話ではありません。
スポーツであれば、練習をします。
勉強であれば、問題を解きます。
音楽であれば、同じフレーズを何度も弾きます。
もちろん、現実世界では「修行」という言葉を使うことはあまりありません。
それでも、何かがうまくなっていく過程には、たいていの場合、本番の前に積み重ねる時間があります。
では、ビジネスはどうでしょうか。
この問いを、私はかなり長い間考えてきました。
ビジネスの世界では、基本的に毎日が本番です。
お客様との商談も、上司への提案も、チームでの意思決定も、採用面接も、プロジェクトの進行も、その場その場が実戦です。
もちろん、研修というものはあります。
ただ、研修で本当に力がつくのかという疑問は、現場では根強くあります。
結局、仕事は仕事の中で覚えるものだ。
実践こそが一番の成長機会だ。
本物の修羅場を経験しないと、人は育たない。
そうした考え方には、たしかに大事な部分があります。
実際、仕事そのものが人を育てるというのは、かなり本質的なことだと思います。
一方で、それだけでよいのだろうか、という思いもあります。
スポーツでも、いきなり公式戦だけを重ねるわけではありません。
勉強でも、いきなり入試本番だけを受け続けるわけではありません。
本番で力を発揮するために、その前に練習があります。
だとすれば、ビジネスにも「練習」に相当するものがあってよいのではないか。
もう少し言えば、ビジネスにも「修行して強くなる」という考え方があってよいのではないか。
そんなことを考えていたときに、ひとつの漫画に出会いました。
『ワールドトリガー』です。
ワールドトリガーには、仮想空間で戦闘訓練を行う仕組みがあります。
本番に近い環境で、何度も戦い、失敗し、試し、振り返り、また戦う。
その中で個人もチームも少しずつ強くなっていく。
この仮想空間での訓練の通称が「模擬戦」です。
私はこの設定がとても好きです。
そして、モギセンの発想は、かなりの部分でこの「模擬戦」から来ていると言っても過言ではありません。
ワールドトリガーの模擬戦では、ただ漠然と戦うわけではありません。
ステージが変わる。
天候が変わる。
チーム数が変わる。
相手の戦い方も変わる。
状況が変われば、最適な判断も変わります。
前回うまくいった作戦が、次も通用するとは限りません。
それでも、本番で起こりうるさまざまな状況を、仮想空間の中で何度でも経験できる。
ここに、非常に大きな意味があると思っています。
しかも、模擬戦にはソロもあれば、チームもあります。
個人として判断力を磨くこともできる。
チームとして連携や役割分担を試すこともできる。
これは、ビジネスにもかなり近いものがあります。
個人で考え、判断し、意思決定する力。
チームで話し合い、役割を分け、相手の出方を読みながら動く力。
限られた情報の中で、最善と思える一手を選ぶ力。
結果を受け止め、次の一手を考える力。
これらは、講義を聞くだけではなかなか身につきません。
一方で、いきなり本番の仕事だけで身につけようとすると、失敗のコストが大きくなりすぎることもあります。
だからこそ、ビジネスにも模擬戦が必要なのではないか。
本番ではないけれど、遊びでもない。
安全な環境ではあるけれど、真剣に勝ちにいく。
何度でも挑戦できるけれど、そのたびに相手がいて、読み合いがあり、結果が出る。
そのような場をつくりたいと思いました。
モギセンは、ビジネスシミュレーションをウェブ上で実施できるプラットフォームです。
ブラウザを用いて、すぐに対戦することができます。
カフェ、フィットネスジム、エアラインなど、テーマ(ワールドトリガーにおけるステージ)はさまざまです。
参加者は、限られた情報の中で相手の出方を読み合い、意思決定を行い、ライバルチームと競い合います。
そこには、固定的な正解はありません。
相手の一手によって、自分たちの一手の意味が変わります。
同じプログラムでも、相手が変われば展開も変わります。
相手を見て、状況を見て、ゴールを見て、自分たちの戦い方を変えます。
だから、何度やっても同じになりません。
これは、ビジネスにおける「修行」のようなものだと考えています。
もちろん、モギセンをやれば、それだけですぐに仕事ができるようになる、という話ではありません。
実際の仕事でしか学べないことはたくさんあります。
現実の仕事には、もっと複雑な事情もあります。
ただ、本番で少しでもよい判断をするために、事前に試せる場所があってもよい。
本番でチームとして動くために、その前に一度、本気で戦ってみる場所があってもよい。
失敗してもやり直せる環境の中で、自分たちの考え方や動き方のクセに気づく機会があってもよい。
モギセンという名前には、そんな思いを込めています。
修行して、強くなる。
本気で戦う。
何回でもできる。
そして、その経験を本番の仕事に持ち帰る。
子どものころに胸を躍らせた「修行」の感覚と、ワールドトリガーの模擬戦に感じたワクワクを、ビジネスの学びに持ち込んでみたい。
それが、モギセンという名前の由来です。
モギセンで修行して、本番の仕事に活かす力をつけませんか。
さあ、真剣勝負だ。

